KCGグループ(京都コンピュータ学院,京都情報大学院大学,京都自動車専門学校)が共催するマンガ・アニメ関連では西日本最大のコンベンション「京都国際マンガ・アニメフェア(京まふ)2020」(同実行委員会・京都市主催)は9月19日(土),20日(日)の両日,京都市勧業館(みやこめっせ)を中心に開かれました。KCGグループのブースでは,プロアニメーターによるデジタル作画実演を交えて一連のアニメ制作の流れを説明する「アニメーション制作入門」講義をライブ配信し,たくさんの方々にご視聴いただきました。
今年の京まふは,新型コロナウイルスの感染拡大防止のため,入り口での検温や会場各所への消毒用アルコールの設置等,感染対策が徹底された上で開幕しました。ロームシアター京都で開かれた19日のオープニングイベントには,主催者側として京都情報大学院大学の武田康廣教授が参列しました。
会場に設けたKCGブースでは, プロアニメーターとして第一線で活躍する,アニメーターギルドスタジオPaTHoS代表の太田彬彦さんが液晶タブレットを使ったデジタル作画実演と,動画共有サービス「YouTube LIVE」でのライブ配信を行いました。「地下鉄に乗るっ」太秦麗役2代目声優の松河鈴奈さんがゲスト進行役を務める和気あいあいとしたムードの中,大勢の人が足を止め,次々と披露されるプロの技に見入っていました。太田さんは「絵コンテ→原画→動画→仕上げ」というアニメーション制作の一連の作業を実演しながら,「最初にどういう映像を作りたいかイメージをしっかり固める」「自分の描きやすいキャラクターを造形することも大切」「あらかじめラフ画(手書きデザインスケッチ)でキャラクターの動きを作ってから,細部をかっちり描きこんでいく方がうまくいく」など,実践的なテクニックを紹介しました。
自身,スマホアプリなどでイラストを描いているという松河さんが「アニメーターを目指す上で必要な技術は?」と尋ねると,太田さんは「原画の場面と場面をつないで補完していくのが動画の絵。そのとき,どれだけ正確に同じ質感・量感やキャラクターのサイズを保ちながら描けるかによって,アニメーションの出来が左右されるので,日々練習しておくべき」と答えていました。また,アニメーターを目指す人に向け,「特に新人のうちは,金銭的事情で辞めていく人もいるが,それは業界に入る前から経済的に算段する作戦を立てていないから。夢を叶えるために就職前から業界研究などをどんどん進め,頑張ってください」とエールを送りました。
なお,KCGグループが近畿大会を主導・開催していた「声優魂」の2020年度大会は,国内外での新型コロナウイルス感染拡大長期化の影響で中止になりました。
太田さんによる作画配信の様子は,以下URLからご視聴いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=cCAJ_ewhzoc