来年kcg.eduグループが創立50周年を迎えることと今年10月に京都情報大学院大学(KCGI)が東京サテライトを開設したことを記念し,12月1日,東京都港区の東京プリンスホテルで講演会が開かれ,校友など多くの参加者が集まりました。講演会では3人の講師がITや人材育成などについて話され,参加者たちは深くうなずきながら話に耳を傾けていました。
まず森田正康KCGI教授((株)ヒトメディア代表取締役社長兼CEO)が『これからのグローバル時代に活躍する人材になるためには何が必要か?』と題してグローバル人材になるためのポイントについて話されました。東京サテライトの長を務める森田教授は「たくさんの学生たちが世界中から集まって,東京サテライトの教育を受けながら社会に貢献したり,会社を立ち上げたり,または働きながら学習していく。また,世界から人を集めることで卒業生のグローバルなネットワークができる。そういう風にしていきたい。京都本校と切磋琢磨しながらいい教育環境を作っていきたい」と決意を述べました。
続いて日本の組込み技術を牽引する一人で,本学も関わるロボットコンテスト「ETロボコン」を主催,技術顧問を務める二上貴夫さん((株)東陽テクニカ)が『モデル化と組込み開発の20年』と題して講演されました。二上さんはETロボコンの経験などを交えながら,「今後の日本は,技術的に前を走る人についていくというのではなく,全く新しい課題に意欲的に取り組むようにすべきだ」と話されました。
最後に岡本敏雄電気通信大学学術院長(同大学院情報システム学研究科長教授)が『e-Learning の現状と将来~確かな学力の滋養と相互作用の重要性~』と題して講演されました。岡本教授は「我が国の教育は,今後,教科書的,手続き的な知識でなく,発見的な知識を生み出し,問題解決力を持つ人材を育てるようにすべきだ」と話されました。
講演の後には別室で情報交換会(懇親会)が開かれ,講演者と参加者が共に語り合い,交流の輪を広げました。
森田教授による講演の感想をご紹介します。
- グローバル化,多様性という角度から学生の教育を進めていく方針に,あらためて京都情報大学院大学の将来性を,成長を感じました。
- とてもすばらしい講演でした。他の大学にはない特色を生かして,グローバルな学校になっていくのではないかと思います。他の大学(特に国立大学)など,森田先生がご指導なさるようなカリキュラムを作っていただければ,日本は変わると思います。
- ビジネスに直結し,経営的視点に立たれた人材育成方針に共感を覚えました。
- 産学両面で豊富なご経験を元にしたご講演に迫力を感じました。応用利用できない学問は意味がないという信念をお持ちのように察します。
- 哲学的で,かつ本質的な問題提起がとても刺激的でした。
- 知識をどのようなスピードで使っていくか,まさに知恵としていくこと。この言葉は最近参加したセミナーや自身が仕事をしていくうえで,非常に重要なことと感じているので,とても共感しました。東京サテライトがこれからどのように広がっていくか,とても興味を持ちました。
- 技術に対する知識だけでなく,ビジネスを知り,ビジネスと知識を結びつける知恵が必要という点に共感しました。今,他の大学院の講義を聴いたりしていますが,東京サテライトも視野に入れたいと思います。