京都コンピュータ学院(KCG)に事務局がある一般社団法人 京都府情報産業協会(会長:長谷川亘 京都情報大学院大学・京都コンピュータ学院 統括理事長)の情報化月間協賛・京都情報化セミナー(京都府中小企業技術センター共催,公益財団法人 京都産業21・財団法人 京都高度技術研究所・京都商工会議所・ITコンソーシアム京都後援)は10月17日,京都情報大学院大学 京都駅前サテライト大ホールで開かれ,株式会社 エフビーンズシステムエージェンシー代表取締役の磯部一郎氏が「ビッグデータを活用してビジネスを活性化させる方法」と題して話しました。同協会会員やKCGI,KCGの学生,一般の人たちが聴講しました。
磯部氏は自己紹介を兼ねて起業するまでの自らの歩みをたどった後,本題に入り,まずシステム・インテグレーション(SI,情報システムの企画から構築,運用に至るまでに必要な業務を一括して提供するサービス)が,ビッグデータの出現によって様変わりしてきていることを強調。変化をもたらす内容として▽ビジネスモデル(新たなサービスを顧客に提供)▽ワークスタイル(自社へのIT活用で管理コストやリソースの無駄を削減)▽労務・モチベーション(IT活用ルールの徹底や労働生産性による人事評価が可能になる-などを挙げ「経営者が影響の大きさを感じることが何より重要です」と述べました。
スマートフォンやタブレットの普及,ソーシャルメディアの流行,クラウドの進化による企業ITの進化,センサーによるデータ自動収集の広がり,ネットを使ったオンデマンドサービスの登場などビッグデータの収集が本格的に可能になる中,「高速・分散処理の技術やデータマイニング技術など最先端の処理技術ばかりが注目され,肝心な利用価値やビジネスの変革は明確になっているとは言えません。ビッグデータを有効に利用する手立てを理解しきれていないのが現状です」と指摘。ビッグデータの有効活用による地域活性化について触れ「クラウドを活用して,ビッグデータをビジネスにつなげていただきたい」と述べました。