京都情報大学院大学初代学長で,コンピュータ開発や,電子回路,情報理論,通信方式研究における世界的権威の,萩原宏(はぎはら・ひろし)先生=京都情報大学院大学名誉学長,京都大学名誉教授=が1月8日,逝去されました。87歳でした。日本のコンピュータ界のパイオニアとして,高速計算機「TOSBAC―3400」(京都コンピュータ学院所蔵,情報処理技術遺産認定機器)を開発するなど多大な貢献をされたほか,京都情報大学院大学の展開に多大なるご寄与をいただきました。謹んで哀悼の意を表します。
通夜は1月10日午後6時から,葬儀は11日午前11時から,いずれも京都市左京区松ヶ崎呼返町24の自宅で営まれます。喪主は長男・茂(しげる)氏です。
萩原宏先生は京都大学工学部卒,同大学院修了,工学博士。情報処理学会会長,日本学術会議会員などを歴任。京都大学工学部教授,龍谷大学理工学部教授,京都コンピュータ学院情報工学研究所長などを経て,2004年4月,京都情報大学院大学の開学と同時に学長に就任し,2008年3月まで務められました。2009年4月には瑞宝中綬章を受章されました。
真面目で温厚なお人柄で人望も厚く,時代の先を読む見識の深さに周囲の研究者たちは敬服していました。心よりお礼申しあげるとともに,安らかなご永眠をお祈りいたします。