2017年5月1日はKCGグループの54回目の創立記念日。これに先立ち4月28日,京都情報大学院大学 京都駅前サテライト大ホールで記念式が開かれ,学生や教職員一同で祝うとともに,これからの情報化社会を支えていくという使命をあらためて確認し,さらなる飛躍を誓いました。
式では,はじめに京都情報大学院大学(KCGI)副学長の英保茂教授が「KCGは創立以降,常にパイオニアスピリットを抱きながら確実な歩みを進めてきました」と説明。引き続きKCG資料館館長の千葉博人KCGI客員教授が「京都コンピュータ学院実習機器の歴史をたどる」と題して講演しました。
先ごろ講談社から出版されたKCGコンピュータミュージアム著「パーソナルコンピュータ博物史」の監修を手掛けた千葉客員教授は「KCG資料館は国内屈指の貴重なコンピュータ機器のコレクションを展示保存している施設として,一般社団法人 情報処理学会より分散コンピュータ博物館の第一号認定を2008年に受けました。情報処理技術遺産など当時の最先端機器がいつでも間近に見られるKCGの学生は幸せ」と前置き。KCG資料館と情報処理技術遺産についての説明や,コンピュータの歴史を紹介した後,メインフレーム「TOSBAC-3400」(2008年 情報処理技術遺産認定,京都情報大学院大学 萩原宏初代学長が開発)を皮切りに,オフコンやマイコンなどKCGグループで創立以来54年の間に使われてきた実習機器について詳しく説明しました。最後に「KCGには展示しきれない貴重なコンピュータがまだ数多くあります。今後,広い展示場所を確保できるよう,KCG資料館の活動を広く知ってもらえるよう努めていきたい」と強調しました。学生や教職員たちは熱心に聴き入り,54年の歴史の重みをかみしめている様子でした。
KCGグループは1963年5月1日,京都大学宇宙物理学研究科(宇宙物理学教室)出身のグループにより立ち上げられた「FORTRAN研究会」が礎です。これは,大学の学術研究者を対象にIBM7090の使用を目的とした研究会でした。創立者である長谷川繁雄 初代学院長先生と長谷川靖子 現学院長がコンピュータの可能性をいち早く見出し,情報処理技術者を育成しようという大いなる情熱,パイオニアスピリットを抱きながらつくり上げた日本で初めてとなる情報教育機関でした。
その後,コンピュータ技術者養成のための日本初となる全日制の学校「京都コンピュータ学院」として今日まで発展を遂げ,54年間で学院から巣立っていった卒業生は4万人を超えます。2004年4月には日本最初にして唯一のIT専門職大学院である「京都情報大学院大学」が創立してグループ校として加わり,卒業・修了生はいずれも日本の,世界のIT産業を牽引,発展に貢献しています。2013年には京都で最も歴史がある自動車整備士養成校の京都自動車専門学校もグループの仲間入りをしました。