京都情報大学院大学(KCGI)の学生チームが,2017年3月22日,東京で開催されたマイクロソフト社主催の学生向けITコンテスト,イマジンカップ日本大会に出場しました。このコンテストは,学生の斬新な発想をIT分野のイノベーションにつなげようという主旨のもとに2003年から始まったもので,今回で15回目になります。200近い応募の中から予選を勝ち抜いた東京大学や東京工業大学など,KCGIを含めて全国9つの大学・高等専門学校のチームが参加しました。KCGグループからは,京都コンピュータ学院(KCG)の学生チームが,新たなゲームエンジンの開発で2013年度の日本大会で優勝しており,KCGIチームはそれに続く二度目の優勝を狙っての参加です。
大会には,トム忍足さん,植野貴裕さん,ネパル・アマンダさんの三人が参加し,忍足さんが代表して,老人ホーム自動巡回ロボットについて発表しました。このロボットは,職員の手薄な夜勤の時間帯に老人ホームの廊下を自動で巡回して,入所者が倒れていた場合,その身体に接触すると,クラウドコンピューティングシステムAzureを通して職員のスマホに通報するというものです。入所者に壊されても,修理が容易なようにレゴで制作されているなど,随所に工夫が施されたロボットで,実用化されれば老人ホームでの職員の労力軽減が期待されます。優勝の2チームはシアトルでの世界大会に参加することから,英語によるプレゼンテーションが義務付けられ,忍足さんも落ち着いた態度で10分間,英語で発表しました。審査員からは,レゴを使った理由や世界市場におけるニーズなどについて,質問が出されました。
KCGIチームは残念ながら,世界大会への切符は手にすることはできませんでしたが,展示ブースには,他チームの学生や審査員,それに企業の開発担当者などが次々に訪れ,ロボットのメカニズムや製品化の可能性について熱心に尋ねるなど,高齢化社会を迎えている日本社会の実情を反映して,高い関心を集めていました。