メインコンテンツに移動

内藤 昭三

Shozo Naito

経歴

  • 京都大学工学士,同大学院修士課程修了(数理工学専攻),工学修士
  • サイバー京都研究所所長,京都コンピュータ学院鴨川校校長
  • 元日本電信電話株式会社情報流通プラットフォーム研究所主任研究員,元電子情報通信学会インターネット研究会幹事,前韓国情報保護振興院(KISA)諮問教授
 

メッセージ

担当科目は,「情報セキュリティ」です。情報システムの構築・運用において,ネットワークとセキュリティは,相補的な車の両輪のようなものです。ネットワーク化により,情報システムの利便性は高まりますが,それに比例して,セキュリティリスクも高まります。情報システムを最適に構築・運用するためには,そのバランスを常に念頭に置くことが重要です。しかも,ネットワーク技術,セキュリティ技術とも,互いに競い合うごとく日々進化しています。情報システムの進歩,利用拡大とあいまって,ネットワークは,日々高速広帯域化が進んでいます。「ユビキタスネットワーク社会」という標語のもと,あらゆるモノがネットワーク化される方向にあります。車や情報家電はもちろん,大根1本,そしてそれを収める冷蔵庫までがネットワークにつながってきます。その一方で,クラウドコンピューティングに代表されるように,高速広帯域ネットワークの存在を前提に,ハードウェア,プラットフォームからソフトウェア(アプリケーション)のデータセンターへの集中化が進んでいます。ユーザは,ネットワークを介して,電気や水道のように計算資源を使うことができます。

もちろんこのようなサービス環境は,強固な情報セキュリティの上で実現できるものです。個人情報の漏洩,コンピュータウイルスへの感染,ウェブサーバへの侵入とページの書き換え,eコマース詐欺等々,これらに起因する被害の規模も,ネットワーク化の進展に比例して増大しています。かといって,もはや「鎖国」の時代に逆行することは現実的な解ではあり得ません。そこで状況に適したバランスあるソリューションが要求されるわけです。言うは易く行うは難しですが,避けて通ることは許されません。

これから入学される皆さんには,理論および実践の両面でのバランスを取りながら,最新のネットワークおよび情報セキュリティ技術の修得にチャレンジしていただきたいと思います。また技術を使うのはあくまでも人間です。放送と通信の融合,オンデマンドコンテンツ配信など,著作権などの法的な課題を含む新しい潮流も大きくなってきました。情報通信技術とそれを使う上での情報倫理が,社会システムにおいて果たす役割についても考えを巡らす機会を持っていただくことを期待します。

担当科目

  • 情報セキュリティ
  • オナーズマスター論文

専門分野

情報セキュリティ,情報ネットワーク

  • セキュアーWebサービスシステムの構築:セキュリティとプライバシーを両立させるWebサービスシステムの設計/実装
  • サイバーキャンパスの構築:日韓にまたがるサイバーキャンパスを設計し,実装する

業績

  • Akira Shimazu, Shozo Naito, Hirosato Nomura: Japanese Language Semantic Analyzer Based on an Extended Case Frame Model. IJCAI, pp.717-720, 1983
  • Shozo Naito, Akira Shimazu, Hirosato Nomura: Classification of Modality Function and Its Application to Japanese Language Analysis. ACL, pp.27-34, 1985
  • Hirosato Nomura, Shozo Naito, Yasuhiro Katagiri, Akira Shimazu: Translation by Understanding: A Machine Translation System Lute. COLING, pp.621-626, 1986
  • Shigeru Masuyama, Shozo Naito: Deciding Whether Graph G has Page Number One is in NC. Inf. Process. Lett. 44(1), pp.7-10, 1992
  • Kimihiro Yamamoto, Shozo Naito, Masaki Itoh: Inductive Logic Programming Based on Genetic Algorithm. ASIAN, pp.254-268, 1995
  • Tsuyoshi Takagi, Shozo Naito: The Multi-variable Modular Polynomial and Its Applications to Cryptography. ISAAC, pp.386-396, 1996
  • Toyonori Fujiura, Shozo Naito, Satoshi Ono: A Traffic Measurement System Using Time Synchronization Mechanism. ICPP Workshops, pp.268-273, 1999
  • Shozo Naito: Message from the IWI Workshop Co-Chairs. ICPP Workshops, pp.212-213, 1999
  • Kimihiro Yamamoto, Shozo Naito: A Vertex Allocation Algorithm under Binary Tree Configuration. ICDCS Workshop on Internet, pp.A27-A32, 2000
  • Kimihiro Yamamoto, Shozo Naito: A study on schema preservation by crossover. Systems and Computers in Japan 33(2), pp.64-76, 2002
  • Tatsuya Mori, Ryoichi Kawahara, Shozo Naito: Analysis of Non-Gaussian Nature of Network Traffic and its Implication on Network Performance CoRR cs.NI/0209004, 2002
  • Tatsuya Mori, Ryoichi Kawahara, Shozo Naito: Analysis of Non-Gaussian Nature of Network Traffic CoRR cs.NI/0201004, 2002
  • Tatsuya Mori, Ryoichi Kawahara, Shozo Naito, Shigeki Goto: On the Characteristics of Internet Traffic Variability: Spikes and Elephants. SAINT, pp.99-106, 2004
  • インターネットに現れるゾウやネズミたち,NAIS Journal Vol.1,2005
  • プライバシ保護の一手法の提案,NAIS Journal Vol.2,2007,共著
  • 第1回サイバスロンに向けて,NAIS Journal Vol.10,2015
  • アキューム | 京都コンピュータ学院校友会機関誌