メッセージ
今日のボーダーレス化した時代においては,世界各地の若者が,英語のネット検索で本学を見つけ出し,日本の古都京都でITを学ぶなどということが,当たり前の選択肢となってまいりました。同様に,社内の公用語が英語であるという日本企業が続々と登場し,優秀な外国人材向けの求人も増えています。このような環境においては,国籍や母国語はさほど重要でない属性に過ぎなくなったようにも思えます。
それでは,情報科学系留学生の皆さんにとって,日本語の修得はもはや必要なくなったのでしょうか。結論から言えば,そんなことはありません。留学生の就職活動を支援する「一般社団法人 留学生就職サポート協会」が発行する「留学生の日本就職ガイド2021」の中で,繰り返し強調されているのが,語学力とコミュニケーション能力を合わせた総合的な日本語能力の重要性です。たとえ専門のIT業務を遂行するのに必要な言語が英語であっても,日本語で意思の疎通ができることを重視する企業が多いのです。言語を学ぶこと,その言語が話されている社会,文化への理解を深めることでもあります。日本語を話す1億3千万余人の仲間に加わり,日本のビジネス社会で活躍する扉を開く鍵を手に入れましょう。