概要
ビジネスデータ分析/業務データ分析は,近年様々な産業において注目を集めているビジネスの手法で,企業がビッグデータや社内のデータベースで蓄積した情報を分析し,自社の発展に必要な効果的な意思決定のために活用することを主な目的としています。
この専門分野では,多様なデータの蓄積に伴いその複雑性が増すにつれ企業が直面する種々の困難な課題に対し,どのように解決策を見出すかについて理解することを目標としています。学生は,データをどのように分析・処理して様々な企業課題の解決に利用するかについて学びます。マーケティングへの理解と統計的分析手法に基づく戦略的なCRM(顧客情報管理)や,物流におけるインフラ整備や調達のビジネスモデルを扱うSCM(Supply Chain Management)などの重要な概念も併せて学びます。
目指す人材像
- 情報資源の抽出・活用(データマイニング),市場分析などを行うアナリスト
- 製品計画に関する助言や指針を提供するコンサルタント
- データに基づいて企業の戦略立案・推進などの意思決定ができるCEO
- 消費者行動の記述モデルと戦略/予測モデルの構築を行うCRMマネージャー
過去のマスタープロジェクトのテーマ
- コホート分析におけるe-カスタマー購買行動パターンモデルの検証
- パルモア型コホート分析によるプロモーション手段の分析
- AHPによる7Steps顧客行動プロセスにおける動機付与の重要度の分析
- クラスター分析による顧客タイプの戦略的な分類
- 中国からの利用が急増するインターネット通販を利用した商品購入の仕組みについて
- 製品・サービス開発でのUX(User-Experience)の重要性とその成功事例について
- 最適化した軽量CNNによる組織病理学的ながん検出
マスタープロジェクト担当教員の声
高弘昇教授
私が指導するプロジェクトでは,主にインターネットなどのオンラインでのビジネスを効率的に行うB2Cマーケティング戦略(eマーケティング)に焦点を当てます。eマーケティングの基盤となるICTへの理解を積み重ねることと並行して,オンラインでの売り上げや利益増加のため,可視化されていない顧客の商品購買行動を分析し,その結果をコホート分析やAHP分析などの統計的分析技法を用いて戦略化していく研究を行っています。
また,私がプロジェクトを指導する学生の代表が年に1回,ヨーロッパやアメリカで開催される国際学会で英語での発表を行っています。皆さん,顧客中心の知識経営のコアになるマーケティング戦略を学び,海外の国際学会で英語での発表に挑戦してみませんか?
マスタープロジェクト担当教員の声
今井恒雄教授
私が指導するプロジェクトでは,複数の企業にまたがるビジネスで,企業間での情報共有を柱としながら,最終顧客に高い満足度をもたらすための経営手法である「SCM」に関する具体的なテーマを設定し,課題分析,その分析に基づいたビジネスモデルを導き出します。また,モデルを実現するためのウェブアプリケーションを開発します。
本学の学生は,様々な経歴を持った人材の集まりです。お互い切磋琢磨し,自らの目指すキャリアを身につけて実社会で大きく羽ばたいてくれるものと信じています。